本屋

問) 本屋とは何か?

解) 必然ではない出会いのある場所

子どもの頃から本が好きだった。本が友達で、いつでもどこでも本を読んでいた。布団の中にデスクライトを持ち込んで、夜中まで繰り返し同じ本を読んだ。授業中に机の下で小説を読んで何度も先生に怒られた。本を読みながら自転車に乗って、電柱に正面衝突してメガネが割れて顔に刺さったこともある。恋愛がうまくいかないときに本を開き、経営に詰まれば本に悩みを聞いてもらい、いつもいつも本をポケットに詰め込んでそこら中を歩いた。

段々と歳を取り、インターネットに慣れ、なかなか本を集中して読むことができなくなってきた。あれほど読んだ本も、数十ページめくればたちまち眠くなってしまう。だけど、本を買うことがやめられない。まだ読みたいのだ。

好きな本だけ並べる本屋をやることにした。参考書も地図も必要なものは殆ど置いていない本屋をやってみることにした。偏った愛をテーマにして3人で本を選ぶ。うまくいくかは全然わからない。だけど、そこに本がある限り、これからも本を買うのだ。

欲しい本を探すのは、もうやめだ。検索して買ったら知っているものにしか出会えない。必然じゃなくて、フラフラ歩いて、手にとって「お、おもしろそうだな」って買うのが、本屋なんだから。